クルマ雑談2 ターボとNA車、ハイブリッド車について

それでは2回目です。
駆動の話の続きでもあるけど、車の基本であるエンジンの話です。
一言にエンジンといっても各メーカーの技術が詰まっているので本当にたくさん種類があるのですが、まず覚えて欲しいのがNAとターボ車の分類。

NAとターボとは

NA(ノーマルアスピレーション)は自然吸気と呼ばれるエンジンの形式ですね。
ターボはターボチャージャーもしくはスーパーチャージャーという部品がついていて、エンジンに過給がされる形式です。

難しい話は一旦置いておきますが、ターボ車は過給(エンジンに空気を押し込む)することによって同じ排気量のNAエンジンよりパワーとトルクが出せます。

これがタービン

ターボはパワーとトルクが出る半面、一般的には燃費が悪くなったり、部品が増えた分メンテナンスが必要になるデメリットがあります。
とはいうものの、最近は制御技術などの向上によってパワーを出しながら燃費なども改善されてきています。これにより同じパワーをより小さいエンジンで絞り出すのが「ダウンサイジングターボ」と呼ばれる最近のクルマの傾向ですね。

最近の車ってハイブリッドばっかりだよね

と思いません?今では軽自動車から大型バンまで何でもハイブリッドモデルがありますよね。

一概にハイブリッドといってもその構造や種類は非常にたくさんあるのでまとめて「ハイブリッド」というのも雑なまとめ方なのですが、ここではそうまとめておきます。まだスポーツカーと呼ばれる系統にはほとんど搭載されていないのですが、普通車をスポーティにしたグレードなんかではハイブリッド車も多いです。

どれがいいのか?

これは非常に難しい問題で、NAはパワーが無いのかと言われると、例えばホンダ のVTEC搭載車なんかはNAとは思えないほどパワーがあるものもありますし、最近のターボ車は300~400馬力を出しながらデメリットがほとんど無いような車種もあります。ハイブリッドもモーター駆動のメリットで停止状態からの加速はスポーツカーでも追いつけない、といった車種すらあります。

サーキットを走行する前提でお話を進めるので、ある程度のスポーツカーで選択を迷ったら、とりあえずターボモデルがオススメです。
理由はチューニングによる後々のパワーアップが簡単だからです。ブーストコントロールやECUリセッティングで数十馬力、段階はありますがタービンを交換すれば元の倍程度の馬力を出すのも難しくないです。
逆にNA車はパワーを出すにはエンジン内部をチューニングしてやっと10馬力とかそういうレベルです。コストと得られるパワーの関係はあまり良くないですね。とはいえ、NAにこだわってターボモデルより速い車はいくらでもいるのでそれがダメな訳ではないのですが。

更に競技まで目を向けるなら・・・

また、更に1歩踏み込んで競技をする際は注意が必要です。
同じ2Lエンジンでもターボ付きと無しでは全然速さが違いますので、出場する際に「ターボ係数」というのがかかります。簡単に言うとターボつけてる分だけ速いクラスに出てね、という制限があるんですね。例として2000ccのエンジンは1.7倍されて3400ccクラスの扱いになります。前回の駆動方式の話と合わせて、出たいイベントにバッチリ合う車を探した方が最終的に楽しい可能性はあります。

1つ経験談で、前にスバルのBRZにターボチャージャーを後付けで付けて乗ってました。イベントに出ようとすると、良くて2Lターボクラスか、無制限改造クラスに入れられてしまいます。もちろん元々の2Lターボ車はそこから更にチューニングを進めた車両なので、後付けで無理矢理パワーを出した車とは別格になってしまいますよね。なかなか勝ち目は薄い勝負にならざるを得ません・・・。

ちなみに

最近流行りつつある競技「オートテスト」は最高速度が50km/h程度までで、コース内で完全に停止→発進が何回か必要な競技です。
実はここに最適な車は、もしかするとハイブリッド車かもしれないと思ってます。
ハイブリッドの動力=モーターというのは動き始めた瞬間から最大トルクが出るので、分かりやすい例で言うと「ノートe-power(ニスモでなくても良いです)」はこの競技にすごくマッチします。アレは停止からの加速は並みのスポーツカーより加速しますから。

実はオートテストなら最強なのでは・・・?



そういう意味で、どれが絶対ダメで、どれが良いと決められないというのが今回の結論でした!もちろんこういうことしたい、と深く突っ込めば最適解の良い車種・グレードが見つかるとは思いますので使い方次第といったところですね。